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確定申告 医師の社会保険診療報酬の特例
21年10月1日
 お金持ちの代名詞のように思われている医師という仕事ですが、収入の確定申告する時は事業所得として申請することになります。

医師および歯科医師の場合、健康保険を適用した収入は社会保険診療報酬と言われます(適用しない場合は自由診療と言い、全額患者負担となります)。

これには租税特別措置法第26条で特例が認められていて、「社会保険診療から支払いを受ける報酬額が年間5000万円以下」の場合、報酬に対し経費として認められる割合が決められています。

この特例を受ける場合、申告用紙及び収支内訳書が医師及び歯科医師用である事、申告用紙の「特例適用条文等」欄に該当条文(この場合は租税特別措置法第26条)を記入すればOKです。

特例で認められる社会保険診療報酬額と経費の割合は以下の通りです。

社会保険診療報酬額    経費

2500万円以下    72%

2500万円以上、3000万円以下  70%+50万円

3000万円以上、4000万円以下  62%+290万円

4000万円以上、5000万円以下  57%+490万円


確定申告 住民税
21年11月1日
 一般に住民税と呼ばれる税金は、都道府県民税と市町村民税を合わせたものです。これは毎年1月1日に、その人が居住している市町村で課税されます。

 税額の算出ですが、1年間12ヶ月の所得に応じた「所得割」と、所得に関係なく一律に課せられる「均等割」のふたつがあります。

 税率は平成19年度1月より一律に10%(都道府県民税4%、市町村民税6%。ただし、所得割のみ)となり、その分だけ所得税が減っています。

確定申告に際しては申告して課税された所得額に対して、住民税が変わります。

たとえば申告した年間所得が200万円で課税額がその10%の20万円であれば、住民税は20万円+均等割の税額、という事になります。

住民税の徴収方法には納税者自身が普通徴収、特別徴収から選ぶことが可能です。前者は市区町村役場、窓口、口座自動振替から直接納付します。前納報奨金制度という一括納付だと割引されるメリットもあります。また、年4回に分割しての納付も可能です。

後者は給与所得者(サラリーマン・OLなど)が給与からの天引きで年12回に分割納付します。

なお、所得税の確定申告では住民税の項目も含まれています。改めて申告する必要はありません。


確定申告 配偶者特別控除
21年12月1日
 配偶者の所得が年間38万円以下の時に受けられるのが配偶者控除ですが、38万円を超えた場合でも、全く控除がなくなる……というわけではありません。控除が受けられる場合があります。

 それが配偶者特別控除です。これは確定申告者と生計を一にする配偶者の所得額に応じた控除が受けられる物で、次の要件があります。

申告者の年間合計所得金額が1000万円以下である

配偶者が以下の要件いずれにも該当する

申告者と生計を一にしている

青色申告者の事業専従者として給与支払いを受けていない、あるいは白色申告者の事業専従者ではないこと

申告年度の年間合計所得金額が38万円以上、76万円以下である

配偶者の収入がパート収入(給与所得)の場合はその収入金額から計算した給与所得金額が配偶者の所得金額になる

配偶者が公的年金等の収入のみの場合はその収入金額から計算した額が雑所得金額となる

配偶者控除を受ける場合、配偶者特別控除を合わせて受けることは出来ない

 実際に控除される金額は38万円から3万円まで、金額に応じて変わります(配偶者の所得が76万円以上の時は配偶者特別控除は受けられません)。


決算 株主資本等変動計算書
22年1月1日
一期毎に企業の決算は株主総会で承認されます。ですが、期中に利益などが出て、それを配当に回すなどの処分は、株主総会の承認がないとできない状態でした。

2006年に新会社法が施行され、取締役会の決議だけで利益の処分が可能となりました。そのような利益の変動(貸借対照表における「純資産の部」の変動)を正確に記録したものが、「株主資本等変動計算書」です。

「純資産の部」にあるのは株主資本など株主からの出資以外に、利益の蓄積による利益余剰金などがあるため、「株主資本等」と呼ばれます。

剰余金の配当が随時行えるなど、新会社法で期中の利益処分の自由度が高まったため、株主資本等変動計算書は決算時に作成される財務諸表となりました。変動の理由や処理された額などが一目で解るように記載されています。


決算 減価償却
22年2月1日
 企業が収益を得るために機械など「資産」を購入して使用した場合、その購入にかかった費用は経費として計上できます。その機械を使った年数や定められた残存価値の割合に応じて価値を計算して経費として計上するのが「減価償却」です。

資産取得の原価を経費として計上する場合、長期間使用するので複数年にわたって分配するのが望ましいとして、考えられた計算方法です。

計算方法には定額法、定率法、生産高比例法などがあり、その時の「資産」の価値に応じた計上ができるようにしています。

減価償却ができる資産としては機械などの設備や建物(有形固形資産)である場合が多いのですが、高額なソフトウェア、それに特許権、商標権、漁業権と言った無形の物も減価償却が可能です。これらは「無形固形資産」と呼ばれます。


決算 事業概況説明書
22年3月1日
 街を歩いている時にふと見掛けた会社の看板。でも看板だけでは、その会社の正式な社名や所在地、どんな事業をしているのか、規模、取引先、株主などまでは解りませんよね?

 税務署が会社(法人)の業務や業況などを毎年把握するために、作成して提出させているのが「法人事業概況説明書」です。

 長い間ずっと任意提出だったのですが、平成18年の税制改正により、事業年度ごとに提出することが義務化されました。

 内容は法人税法74条に基づいて、法人名、納税地、事業内容、支店、海外との取引状況、期末時の従業員数、電子計算機の利用状況、経理、株主又は株式所有異動の有無、主要科目などです。

 これを提出することにより税務署からの調査や指導が入る際の、手数の省略する事などが目的です。


決算 申告期限
22年4月1日
 企業・国・地方公共団体などが一定期間の収入・支出を計算して収益や損失(損益)を算出することを決算と言います。これは法律でも定められていて、日本の場合は企業も公的機関の決算に合わせて4月〜翌年3月の1年間を1会計期間として決算しているところが多いようです(上場企業の場合は3ヶ月毎の財務諸表を作成して四半期決算、非上場企業は四半期ないし半年毎の中間決算を作成して情報開示しています)。

 決算を行うと税務署へ申告・納税となります。この申告期限は決算日から2ヶ月とされています。

 これは決算に際して財務諸表を作成し、監査法人や公認会計士による監査を受ける、そして最終的には株主総会に提出して承認を得る、といった手続きが原則的に必要で、それらの手続き期間として1〜2ヶ月が必要だとされているからです。


決算 同族会社の判定
22年5月1日
 かつては財閥などが存在し、今で言うセレブみたいな一族が存在したものですが、最近では「同族会社」と言うと、あまり良い意味では捉えられないようです。

 世間一般で言う「同族会社」は、

社長が息子に経営権や財産を継承させる

息子や係累につながる人間を若年でありながらも子会社等の重役に就任させる

専業主婦をしていた社長夫人など、明らかに経営能力のない人間が役職に名を連ねる

一族で会社の株式や経営権を独占している

「社長の息子がドラ息子」、などドラマ等ではお定まりのものもあるのですが、法人税法では「同族会社」についての定義があります。

大株主の上位三人が発行済み株式の50%を所有している

上場していない企業の大半は同族会社だ、とも言われています。もちろん、同族会社にはメリットもあります。

株式の買収で経営権を奪われる事が少ない

次期社長候補(息子など)のキャリア形成を早くから行える

収入を家族に分散させることで税金を節約できる

社長交代などが円滑に行える

などですが……。もちろん、問題点も多々あります。同族会社と判定された場合、

法的に大株主の権限が制限

会社の私物化

能力的に不適切な人間が役職を占める可能性

社員のモチベーション低下(同族でなければ役職になれない、等)

ちなみに現在、株式を上場している世界的な大手企業や国内でよく知られている会社でも、同族経営自体は珍しくないようです。


青色申告の取り消し
22年6月1日
 法人、あるいは事業所得、不動産所得、山林所得を持つ個人が所轄税務署長に申告承認申請書を提出し、承認を受ける事で青色申告は行われますが、この承認の取り消しが行われる場合があります。

 法人税法第127条第1項各号にあげられている事実とその程度、記帳状況、改善可能性等によって、青色申告書を提出するのにふさわしくない、と判断されると取り消しが行われます。

 具体的には、

帳簿書類の備え付けと提出(税務署員から提示を求められた場合に応じられる)

税務署長の指示に従わない

隠蔽・仮装を行った

申告期限までに申告しない(2年連続で無申告だと取り消し)

青色申告をするのに相応しくない事をした(二重帳簿の作成、計画的な取引の隠蔽など)

電子帳簿保存の承認が取り消された

などが上げられます。

 承認が取り消されると確定申告は白色申告で行うことになり、青色申告の場合のメリット(繰越欠損金の控除、欠損金の繰り戻し還付、特別償却など)が受けられないのはもちろん、取り消し理由によっては税額が増えたりする事もあるのです。



税理士 試験科目
22年7月1日
税理士という言葉自体は社会ではそれほど珍しく受け取られていないかと思います。

「税金とかの難しそうな知識を知っている」「専門的な計算方法が解る」等ではないかと思われます。

その税理士になるにはどうすればいいのでしょう?

大雑把な流れを説明すると、

税理士としての資格を取る → 実務経験を積む → 独立開業

本当に大雑把ですが、こんな感じです。そして「税理士としての資格を取る」という所ですが、税理士法第3条では、

 「税理士となる資格を有する」という条件を規定しています。

税理士試験に合格した者

(税理士法)第6条に定める試験科目の全部について、第7条又は第8条の規定により税理士試験を免除された者

弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む)

公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む)

公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む)

 (以上一部抜粋・捕捉)

 弁護士、公認会計士、そして「税理士試験を免除された者」を除けば、税理士となる資格を取るには税理士試験を受けるのが一般的です。

 その試験科目なのですが、全部で11科目(会計科目2、税法科目9)あります。が、この科目は選択制であり、実際に受けるのは5科目だけです(もちろん、選択するのは得意科目だけでもかまいません!)。

 会計(必須)
簿記論

財務諸表論

 税法(選択必須、いずれか1科目)
法人税

所得税

 税法(選択、いずれか2科目)

相続税

国税徴収法

消費税法または酒税法(どちらかひとつ)

事業税または住民税(どちらかひとつ)

固定資産税

 これらの5科目を受験して合格すれば、「税理士となる資格を有す」ことになりますが、「1科目だけ合格して、他がダメだった」でも大丈夫です。税理士試験でひとつの科目に合格すれば、その資格は生涯有効ですから、5年かけて5科目合格する、というのも珍しくありません。

 実際、税理士を目指す人の場合は税理士事務所や企業の会計などで実務経験を積みながら勉強している人がほとんどです。